紙魚繁昌記

それは彼が真のモダニストだったからだ。 つまり彼は、最後の人であり、しかも、最初の人だった。 その二重こそが真のモダニストの持ち味である。

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古本のことを語っても內田魯庵の文章は少しもカビ臭くない。なぜだろう。それは彼が真のモダニストだったからだ。慶応四年に生まれ昭和四年に亡くなった魯庵は江戸?明治?大正?昭和の四代を生きた。つまり彼は、最後の人であり、しかも、最初の人だった。その二重こそが真のモダニストの持ち味である。

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