多摩丘陵

地理位置

多摩丘陵多摩丘陵
概要
多摩丘陵多摩丘陵
この丘陵は、地質學的には砂層、泥岩層、砂礫層などからなる上総層群あるいは三浦層群と呼ばれる新生代第三紀末から第四紀洪積世に形成された地層からなる。

鶴見川水系と境川水系、および一部の多摩川水系(平瀬川、三沢川、淺川支流など)の水源の森であり、また大都市に近接する貴重な自然環境でもあり、日本固有種であるトウキョウサンショウウオをはじめ、様々な動植物が生息・自生している。

縄文時代の遺跡が多くあり、古くから周辺の広葉樹林から木の実やきのこを採取するなど人々の営みと共にあったところであったことが窺える。彌生時代以降は、周辺の里山から堆肥を取り、谷戸(谷地ともいう)と呼ばれる小河川の流域で稲作や畑作を行う生活が昭和中期まで続けられた。

國府のあった府中から観て「多摩郡(多麻郡・多磨郡)にある橫<當時、東西を『橫』、南北を『縦』と呼んでいた>に長い山」の意で、かつては「多摩の橫山」とも呼ばれ、中世に興った武蔵七黨の一つである「橫山黨」、江戸時代の八王子橫山宿、舊南多摩郡橫山村、武蔵橫山駅、相模橫山駅などの名稱の由來ともなった。また萬葉集にも「赤駒を山野(やまの)に放し捕りかにて多摩の橫山徒歩(かし)ゆか遣らむ」(東京都多摩市の南野の辺りが題材となっている)と詠まれている。古代にはこの萬葉集の歌に詠まれたように防人の通り道となっており、古代東海道や鎌倉街道がこの丘陵を貫いている。 東京都心部や橫浜市中心部から近いため、1950年代から開発が進み著しく緑を減らしている。なかでも1960年、1970年代から開発が進められた多摩ニュータウン、港北ニュータウンの開発の影響は大きい。多摩ニュータウンには京王電鉄相模原線、小田急電鉄多摩線が、また港北ニュータウンには橫浜市営地下鉄3號線が開通した。また東京急行電鉄田園都市線沿線は「多摩田園都市構想」により開発が進められ、他にも京王電鉄京王線、多摩都市モノレール、東京急行電鉄こどもの國線、小田急電鉄小田原線・江ノ島線、相模鉄道本線・いずみ野線、JR橫浜線・南武線・東海道本線・根岸線などの鉄道がこの丘陵を通過する地點も開発が進められた。特にJR橫浜線の開発部分は八王子ニュータウン、JR根岸線の開発部分は港南ニュータウンと呼ぶ。

映畫『平成狸合戦ぽんぽこ』ではこの丘陵の開発が取り上げられ、また、映畫『耳をすませば』ではこの丘陵が開発された住宅地が舞台となっている。

多摩丘陵內の主な緑地・公園

多摩丘陵多摩丘陵
東京都八王子市
片倉城址公園
宇津貫緑地
下柚木公園
長池公園
蓮生寺緑地
東京都立多摩丘陵自然公園
長沼公園
平山城址公園

東京都日野市
多摩動物公園
百草園
高幡山金剛寺(高幡不動尊)
東京都多摩市東京都立多摩丘陵自然公園
桜ヶ丘公園(聖蹟記念館)
多摩中央公園
東京都稲城市
東京都町田
小山田緑地
薬師池公園
忠生公園
野津田公園
民権の森
かしのき山自然公園

神奈川県川崎市
早野聖地公園
生田緑地
向ヶ丘遊園(現在閉園)
東高根森林公園
緑ヶ丘霊園

神奈川県橫浜市
こどもの國_(橫浜市)
都築中央公園
四季の森公園
よこはま動物園ズーラシア
瀬谷市民の森
下永谷市民の森
こども自然公園
舞岡公園
円海山緑地
金沢自然公園
氷取沢市民の森
瀬上市民の森
釜利谷市民の森

多摩丘陵の大學

多摩丘陵多摩丘陵
多摩丘陵には、都心のキャンパスが手狹になった大學・短期大學などの移転が相次いだ。
拓殖大學
法政大學
東京家政學院大學
東京工科大學
日本文化大學
山野美容芸術短期大學 東京造形大學
東京薬科大學
明星大學
多摩美術大學
帝京大學
中央大學
首都大學東京(舊稱:東京都立大學)
ヤマザキ動物看護短期大學
多摩大學
大妻女子大學
國士舘大學
恵泉女學園大學
駒沢女子大學
桜美林大學
日本女子大學
和光大學
玉川學園大學
昭和薬科大學
鶴川女子短期大學
東京田中短期大學
田園調布學園大學
明治大學
専修大學
桐蔭橫浜大學
橫浜創英短期大學
東洋英和女學院大學
國學院大學
橫浜國立大學
武蔵工業大學
洗足學園大學
神奈川大學
慶應義塾大學
関東學院大學
明治學院大學

関連項目

多摩ニュータウン
港北ニュータウン
多摩田園都市
八王子ニュータウン

外部リンク

多摩・三浦丘陵會議
いるか丘陵ネットワーク

東京都の地理 | 神奈川県の地理 | 丘陵

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